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有名なもの ※染・メーカーなど久留米絣、弓浜絣、備後絣、綿薩摩 など

正絹の着物との着心地の違い

綿

正絹の着物とは絹100%でできた着物のことを言い、昔から高価な物として扱われてきました。素材の絹を蚕(かいこ)の繭から取っており、量産しづらく希少性が高いのが主な理由です。

正絹の着物と綿の着物は、それぞれ違った着心地を持っています。正絹の着物は、絹が人間の肌と同じタンパク質でできているため、肌になじみやすく、吸い付くような着心地です。

一方、綿の着物は吸水性や通気性がよく、肌にまとわりつかないさらっとした着心地で、普段使いの着物として多くの人に親しまれています。

正絹は非常に気品のある生地で、着ている人に上品な美しさを与えますが、湿気に弱く傷みやすいため、保管には注意が必要です。綿は耐久性がある半面、シワや縮みに注意が必要です。

合わせるにはどんな帯がいい?

綿の着物に合わせる帯は、「半巾帯(はんはばおび)」がおすすめです。この半巾帯は、半幅帯とも言われます。

帯は、その長さや幅によって名称が異なり、この半巾(幅)帯は名前の通り、ほかの帯と比べて幅が半分になっています。名古屋帯・袋帯といった帯の幅は8寸(約30cm)なのに対し、半巾(幅)帯の幅は4寸(約17cm)です。

半巾(幅)帯には小袋帯(こぶくろおび)と単衣帯(ひとえおび)があります。小袋帯は2枚の生地を合わせて作られるのに対し、単衣帯は1枚の生地から作られています。そのため小袋帯は、表と裏で色や柄の違いを楽しめるのが特徴で、単衣帯は小袋帯よりも約生地1枚分軽いのが特徴です。

さらに半巾(幅)帯は、帯を締めるのが簡単だという特徴もあります。たとえば名古屋帯は、途中から半分に折って仕立てられている独特の形状をしていますが、締めるのが比較的簡単です。綿の着物でよそ行きするときには、よりフォーマルに近づくことのできる、この「名古屋帯」がおすすめです。総絞りや箔の入った染めの名古屋帯なら、かしこまった席にもよく似合います。

綿の着物につける帯は基本的にどんな帯でも問題ありませんが、季節、質感、色柄が合うかどうかで判断しましょう。

帯を変えるだけで雰囲気ががらりと変わり、カジュアルからフォーマルまでさまざまなシーンで着物生活を楽しむことができます。

綿素材の着物を着るときに気を付けること

綿素材の着物

綿の着物は、通気性・吸収性に優れています。そのため、普段着として着るのがおすすめなのですが、冬の時期だと綿の着物では寒いと感じるかもしれません。着物の下に風を通さないものを1枚着ておく、着物の上から羽織をするなど、体を冷やさないように注意しましょう。

綿の着物は太陽光に当たると、黄色く変色することもあります。長時間日に当たったり、天気のよい日にそのまま外に干したりしないよう気を付けましょう。

さらに、綿はシワになりやすく、特に長時間正座し続けることを繰り返しているとお尻や膝が抜け、形崩れをしてしまうこともあります。着ているうちについてしまったシワは自分で取ることができます。

特に帯を締めたお腹周りや袖などは、洗濯をして干したら丁寧にアイロンがけをしましょう。アイロンをかけるときには、霧吹きを使うのがポイントです。霧吹きで水分を与えることで、シワが伸びやすくなります。これは、分子が結合してできてしまったシワに水の分子が入ることで、分子同士の結合がゆるくなるからです。

縮みにも注意が必要です。購入直後は洗濯のたびに縮んでしまうときもあります。縮んでしまったものを元に戻すのは難しいため、綿の着物を購入するときは、水通しをしているか確認してから買うようにするのがよいでしょう。

水通しをしている場合は、洗濯しても縮みはほとんどありません。もしそうでないなら、縮むことをあらかじめ想定しておく必要があります。

綿の着物を着るときは、寒さ・太陽光・縮み・シワに気を付け、長くご愛用ください。