TPO・着用シーン黒に一つ紋や三つ紋なら礼装用、その他の色の紋付きの色無地は準礼装、絵羽織は洒落着
有名なもの ※染・メーカーなど加賀友禅、京友禅、東京友禅、藤娘きぬたや など

季節に合わせた羽織の選び方

羽織には裏地が付いているものやレースのものなどがあり、季節に合わせて使い分けをします。 特に秋から冬にかけて、羽織は必須アイテムとなります。以下で、季節・時期別に用いる羽織を紹介します。

春から秋にかけての時期

4月から10月の春から秋にかけては、レース仕立てのものや、薄手の生地のものを着用します。レース調のものは、夏の暑い時期でも着ることができ、コーディネートのアクセントにもなります。

夏の前後、少し肌寒く感じる時期

3月から11月の間(7、8月を除く)の少し肌寒い時期は、裏地が付いていない単衣(ひとえ)の羽織を着ることもできます。レースや薄手の羽織では寒いと感じるときは、単衣の羽織にするとよいでしょう。

防寒が必要な冬の時期

12月から2月の冬の時期は、袷(あわせ)の羽織を着用します。袷とは裏地の付いた着物のことで、寒い時期の防寒対策にもぴったりです。

羽織は季節に合わせて着られるよう、夏用に1枚、冬用に1枚持っておくと安心です。防寒対策だけでなく、コーディネートを楽しむこともできるので、何枚か用意しておいてもよいかもしれません。

羽織のコーディネートについて

羽織を着た男女

羽織と着物をどうやってコーディネートするかは、おおよその決まりがあります。その決まりと、さらに自己流にアレンジする方法をご紹介します。

羽織には丈が膝より上の中羽織と、それより長い本(長)羽織があるとご紹介しました。その本羽織は、主に以下の3つがあります。

・黒地に紋付きのもの ・色無地に紋付きのもの ・紋が付いていない色無地や絵羽織

家紋が付いていることを紋付きと言います。紋付きのほうがより改まったものであることを示し、紋の数が5つあるものがもっとも格が上になります。

女性の場合、羽織は正装や礼装には合わせず、気軽な着物に向いています。しかし、黒地・色無地の紋付きの羽織は、準礼装(セミフォーマル)として着ることができます。

準礼装がふさわしい場とは、子どもの入学式や卒業式といった学校行事、お宮参りや七五三などがあります。お手持ちの着物の上に紋付きのものを着るだけで、準礼装に格を上げることができるので1枚あると大変便利です。

三回忌以降の法要などに参列する場合は、紋がなく、喪にふさわしい落ち着いた色調の色喪服の上に、黒の紋付きの羽織を着用すれば略喪装とすることができます。

紋が付いていない色無地や絵羽織は、パーティーや会食などの改まった場への外出着として使われます。そのほか、絞りや小紋羽織は日常的に着ることができます。

これらの決まりを守った上で、さらに羽裏や羽織紐でコーディネートを楽しむことができます。羽裏とは羽織の裏地のことで、着用中にはほとんど見えませんが、そういった見えないところでもおしゃれを楽しむことができます。

羽織紐とは、羽織を体の前で結んでおくもので、ちょうど帯の位置あたりで結びます。そのため、着物や帯との色合いや柄などを考えながら羽織紐を選ぶことで、あなただけのコーディネートを楽しめます。

メンズ用羽織について

男性用の羽織も女性のものと同じように室内で着用し、おしゃれを楽しむことができます。しかし、羽織はもともと男性が着るものであったため、男性の場合、羽織は第一礼装(もっともフォーマルな着物)とされています。

つまり、男性はフォーマルな場では羽織の着用が必須です。

礼装としての羽織は、黒地に家紋が5つ付いたものか、黒以外の色(家紋の数は1~5つの中で自由)のものの2つがあります。黒地の羽織は、家紋の付いた着物と合わせて、結婚式やお葬式などフォーマルな場で着ることができます。黒地ではない羽織は、多くの場合、パーティーや宴会などで着られています。

防寒やおしゃれのために羽織を着用する場合は、家紋が付いていないものを選びます。その際、粋に着こなすポイントは、着物や帯と羽織の色の組み合わせです。

オーソドックスなのは、着物の色と羽織の色を同系色に合わせる組み合わせです。着物との一体感が出て、全体的にすっきりとまとまって見えます。

着物の色と違う色の羽織を選ぶときは、着物より濃い色を選ぶと全体的に引き締まって見えます。

逆に着物より薄い色の羽織を選ぶと、柔らかい印象になります。男性用の着物でも、羽織・帯・着物の組み合わせで雰囲気は大きく変わります。

いくつか羽織を持っておくと、その日の気分に合ったコーディネートを楽しむことができるでしょう。

男性が羽織を着るときにも羽織紐を使います。男性用の羽織紐は、いわばネクタイのようなものです。天然石が付いたものや、マグネットのものなどさまざまなアイテムがあるので、羽織紐でもコーディネートを楽しんでみてください。