小紋って何だろう?どんな着物?

小紋とは「全体的に細かい模様が入っているオシャレ用の着物」のこと。

型染めという技法で縞(しま)、絣(かすり)、水玉、絞りなどの模様を施している小紋が多く、同じ小さい模様が全体的に方向関係なく繰り返し入っているところが特徴です。

また、小紋の種類は江戸小紋、京小紋、加賀小紋などがあります。

細かい単色模様を型染めして色無地風に見せた「江戸小紋」から、友禅の技法を取り入れて、動植物をモチーフにした大きめの柄が入っている「京小紋」、絵画のようなタッチで描かれた華やかな「加賀小紋」が代表的な小紋として挙げられます。

小紋の魅力は、カジュアルに着られる着物というポジションながらも、小紋の種類、色、柄、合わせる帯によってドレスアップができて格式の高い場所にも着られるところです。

さらに、軽いパーティーや茶会、ホテルなどでのクラス会、観劇などにもふさわしい装いにもなります。

なお、江戸小紋は、紋を入れると結婚式などフォーマルな席でも着ることができます。

小紋の柄は繊細でオシャレ!

麻の葉紋様

江戸小紋の代表的な柄に「江戸小紋三役」と「江戸小紋五役」があります。

最も格上とされる三役は「鮫(さめ)」「角通し(かくどおし)」「行儀(ぎょうぎ)」の3種類です。

三役の中で最も知られている「鮫」は、徳川第8代将軍・吉宗の生家、紀州藩・徳川氏の定め小紋で、細かい扇状の斑点が重なり鮫の肌のように見える柄です。

「角通し」は信濃戸田家の定め小紋で、細かな正方形を規則的に並べた柄には、縦にも横にも筋を通すという意味があります。

「行儀」は仙台藩伊達氏の定め小紋で、細かい点が斜め45度に並んでおり、お辞儀で体を曲げる姿に由来しています。

また、上記の三役に「大小あられ」と「縞(しま)」を加えた柄が五役で、家紋を入れたら略礼装として結婚披露宴などに着られます。

そして三役・五役とは別に、江戸中期以降に庶民の間に広がった「いわれ小紋」もあります。

動植物や身の回りの品や文字を図案化した、武士の定め小紋にはないユニークな柄が特徴です。

実は奥深い小紋の種類

小紋は一目見ただけでは何の技法で作られたものなのか分からないくらい、色や柄の種類が豊富。

ここでは小紋の中でも代表的な技法である、江戸小紋、京小紋、加賀小紋についてご紹介します。

よく見ると違いがあるので、分かるようになると小紋を着るのが楽しくなりそうですね。

江戸小紋

江戸小紋は、一色の絹地に細かい模様が規則正しく配列された柄が特徴で、武士の服装に由来するため格式が高いとされています。

江戸小紋にある「定め小紋」と呼ばれる小紋三役は、江戸時代に武士の礼装・裃(かみしも)の柄に取り入れられて大きく発展しました。

藩ごとに異なる柄を決めて裃につけ、参勤交代で集まった大名がどこの藩の人間か一目で分かるようにしていました。

武士の服装として使われていた小紋は、江戸中期になると庶民にも広まって、野菜や動物など身近なものを柄にして楽しむようになります。

華美な服装を禁止するおふれが幕府から何度も出されるたびに、さらに柄を細かく密に配列して染め上げる技法が発展しました。

江戸小紋の技法である「型染め」

また、江戸小紋は「型染め」という技法で染められています。

白い生地を板に張り、その上に模様を彫った型紙を置いて、型のくぼみの部分に糊を塗りつけます。

幅20~30㎝の型紙に、1反(約12.5m)を染めるのに、一連の作業を数十回繰り返します。

模様が途切れないように細心の注意を払って継ぎ目を合わせなくてはならないため、集中力と体力と緻密さが必要な大変な作業です。

型付けをしたら生地を乾かして地染めを行います。

地染めの色糊を洗い流し、蒸気でシワを伸ばし幅を整え、最後に全体をよく見て染めムラや染め残しがあれば、筆や刷毛で修正して仕上げます。

京小紋

京小紋は、伊勢型紙を用いて染める細かい柄の小紋で、京都の伝統工芸品として指定されています。

型染めに使う伊勢型紙は、柿渋で加工した和紙に彫刻刀で文様や図柄を細密に彫ったものです。

京小紋は、同じく京都の伝と工芸品である「京友禅」の大きくて派手な模様と型染めを融合しています。

単色染めで落ち着いた雰囲気のある江戸小紋よりも、多色染めの京小紋は見た目が華やかです。

一つずつの模様が大きいことや、植物をイメージした模様の他にも人物、動物、風景が多いのも特徴です。

また、日本を代表する染色技法である「友禅」は、糊を防染剤として使って色がにじまないように工夫していますが、京小紋は京友禅と江戸小紋の型染めの技法が融合して発展しました。

加賀小紋

加賀小紋は、石川県にある加賀友禅をベースにしており、京小紋に影響されて発展していきました。

加賀友禅は、写実的に描いた草や花などの自然をモチーフで色とりどりな絵が施されています。

「臙脂(えんじ)・黄土・藍・草・古代紫」をベースにした「加賀五彩」と、立体的に見せるために色をグラデーションで表現する「ぼかし」の技法などが特徴です。

加賀小紋には、京友禅にある刺繍や金箔加工がないので優しく気品の良さを感じさせます。

小紋はいつ着るべき?

小紋は普段着や街着として楽しめるカジュアルな着物です。

家紋がなく柄がカジュアル寄りの江戸小紋や友禅の小紋は、映画館や食事会に行ける外出着にあたります。

家紋があって単色で繊細な柄の江戸小紋だと準礼装として見なされ、結婚披露宴や記念パーティーなどの格式の高い場所にも着られます。

また、小紋には色、絵柄の種類と大きさなどにバリエーションがあります。

絵柄の種類は、古典調から生活の道具などをテーマにしたユーモラスな柄など豊富にあり、生地も絹だけではなく、木綿や紬(つむぎ)などが使われています。

帯や帯揚げ、帯締めなどの小物との組み合わせ次第で雰囲気が大きく変わります。

気軽な外出はポップな色使いで、お茶会などでは抑えめな色と柄の組み合わせができるところが小紋の良いところです。

小紋にはこんな帯を合わせてみよう!

小紋はカジュアルな着物なので、フォーマルな場面にはふさわしくないとされています。

ですが、豪華な柄の小紋に刺繍や金箔の入った名古屋帯を合わせれば、よそ行きのコーデになります。

また、明るめのクリーム色に花が散りばめられている小紋に、白地の模様の一部に金箔が入った帯を合わせても上品です。

しかし、小紋に礼装用につける豪華すぎる袋帯や名古屋帯を合わせると、全体のコーデがちぐはぐに見えてしまうので、おとなしめの金や銀箔を使っている帯を選ぶといいでしょう。

TPO・着用シーン 観劇、同窓会、お茶会、ホテルの立食パーティーなど
有名なもの江戸小紋、友禅全般

小紋に合わせる髪型はどうしよう?

気に入った小紋を見つけたら、ヘアスタイルも小紋に合わせて変えてみましょう。

着物に慣れていないと着付けだけでも疲れてしまうので、ヘアスタイルは簡単に仕上げたいですよね。

三つ編みまとめ髪にする編み方

ミディアムからロングヘアの方なら三つ編みまとめ髪がおすすめ。

後ろ髪を二つに分けてそれぞれ三つ編みにし、両方の三つ編みから髪を少しずつ引き出して崩します。

左側の三つ編みを右側の三つ編みの根元あたりにピンで留めて、さらにしっかり固定されるように三つ編みの真ん中もピンで留めます。

右側の三つ編みも同様にピンで留めて完成です。

サイドにまとめる編み方

ショートに近い短めヘアならサイドにまとめるアレンジがおすすめ。

ワンプッシュ分のヘアジェルを手に広げて、フロントから髪をかきあげるように全体になじませる。

髪の量を9:1の横分けにしてます。

髪が多ければ手でかきあげながらふんわりとさせて、少なければキツめに押さえてピンで飾ります。

また、普段からヘアアレンジをしない人は、目立たない色の細いゴムを一つしばりにして、留めた部分に大きめのピンで刺す方法もあります。

髪全体じゃなくても、いつもと前髪を違う分け目にするだけでイメージが変わります。

浴衣を着るときにヘアセットもすると特別感が出て気分も上がりますよ。