袴の特徴

袴の特徴

卒業式や成人式などに着られることが多い「袴」ですが、どのような構造になっているかを知らない人は多いはず。まず、簡単に袴の構造についてお伝えします。

卒業式等に着られることが多いのは「女袴(おんなばかま)」という袴です。ロングスカートのような筒状のつくりになっていて、両脚を仕切る股(まち)がありません。また前後にひだが入っていて、着るとフレアスカートのようにスカートが広がり、美しい見栄えになります。

女袴は、男袴や巫女さんが着る袴についている腰板という腰当てがないので、着用時の締め付け感が少ないです。また、裾さばきが楽なので、ロングスカートを履く感覚で着ることができます。

袴を着る時のシーン別の注意点

注意点

ロングスカートのような快適さと、華やかさを兼ね備えた袴。着物と比べると歩きやすくなっていますが、歩き方によっては、せっかく綺麗に着付けた袴が、着崩れしてしまうこともあります。 次に、着崩れを防ぐために、袴を着る時の注意点をシーン別にご紹介します。

歩くとき

袴を着ているときは、着崩れを防ぐために大股で歩くのではなく、歩幅を小さくして歩くようにしましょう。また、急ぎ足だと着崩れしやすいため、時間に余裕をもって出かけると安心です。

階段の上り下りのとき

階段を上り下りする時は、袴の裾を踏まないように裾を持ち上げましょう。少しの段差なら裾をつまんで上げるだけでもOKですが、段差が高いときは、左右の袴の隙間(スリット)から両手を入れて袴を持ち上げると、袴が汚れるのを防げます。上るときは前の裾を、下るときは後ろの裾を持ち上げましょう。

椅子に座るとき

椅子に座るときは、袴の両サイドのスリットから後ろに手を入れて、少し持ち上げてゆっくり腰掛けます。腰掛ける時は、背もたれに寄りかからず、背筋を伸ばして座ると、着崩れの防止になるだけでなく、見栄えも美しくなります。

立ち上がるときは、両サイドのスリットから前に手を入れて、前を少し持ち上げながら後ろの裾を踏まないように立ちます。

トイレを利用するとき

袴を着ているときは、和式よりも床に袴が付きにくい、洋式を使用するのがおすすめです。まず、左右の袖を帯と袴の間に入れて、袖が汚れるのを防ぎます。次に、裾をロングスカートのように持ち上げます。

手を洗うときは、袖口が濡れやすいので、袖を帯と袴の間に固定したままの状態で手を洗いましょう。手を洗う前にハンカチを用意しておくと安心ですね。全身鏡がある場合は、ひもがほどけていないかなどをチェックしてみてくださいね。

車の乗り降りのとき

車に乗るときは、袖を両腕にかけてシワにならないように注意しましょう。天井に頭をぶつけないように気をつけながら、横向きでおしりからシートに座ります。座ったら体の向きをかえて足を車内に入れます。この時、なるべく浅く、背筋を伸ばして座ると着崩れしにくくなります。

降りる時も、袖を両腕にかけてから降りましょう。頭を天井にぶつけないように注意して、体の向きを横にかえてから、裾を踏まないように注意して降ります。

物を拾うとき

物を拾うときは袖が汚れやすいので、片手で袖を持ち、物の横に立ちます。背筋を伸ばしたままで、ゆっくり腰を下ろして拾いましょう。こうすることで、袴が汚れにくくなるだけでなく、物を拾う所作も美しく見えます。

履物は履き慣れた手間のかからないものを選ぼう

履物

着物には基本的に草履が合わせられますが、袴には草履の他にブーツをコーディネートする人も多いです。古典的な印象を強める草履ですが、ブーツを合わせることで和洋折衷な雰囲気を醸し出すことができます。しかし、履物によっては、脱ぎ履きの手間がかかることや、足に合っていないことなどから、袴の着崩れにつながってしまうこともあります。

以下で草履とブーツの特徴を見ていきましょう。

  • 草履
    脱ぎ履きしやすい
    履きなれていないと歩きにくい
    靴ずれする可能性がある
    雨用でないと雨の日に足が濡れる
  • ブーツ
    脱ぎ履きの際に手間がかかる
    比較的歩きやすい
    靴ずれの心配は少ない
    雨の日も安心

草履は、比較的脱ぎ履きしやすく、脱ぎ履きの際に着崩れする心配は少ないです。一方、長時間履いていると靴ずれが起こることもあり、座る動作や立つ動作を繰り返すことで、袴の着崩れにつながる可能性があります。草履を履くときは、事前に歩く練習をして履きなれておくと安心です。

ブーツの場合、履きなれているものだと、靴ずれの心配は少ないです。しかし、袴を着ていると靴ひもを確認しにくいため、足元を確認する動作をすることで着崩れする可能性があります。また、靴ひもを結びなおす際の動作によって、着崩れすることもあります。ブーツを履くときは、なるべく靴ひもを固めに結んで、ほどけないようにしておきましょう。

袴が着崩れしたときの部位別の対処法

対処法

次に、外出先で袴が着崩れしてしまった場合の対処法を、部位別に見ていきましょう。

衿元がたるんだとき

衿元

1.袴の脇の右サイドのスリットから右手を入れます

2.右手で下前(右肩側の着物)を持ち、左手で首元の衿を押さえながら、着物を丁寧に下に引っ張ります

袴の後側が下がってきたとき

後側

1.帯結びの上にのせ直します

2.袴の右脇の隙間から右手を入れて、着物を下に引っ張ります

3.左手で帯と袴を上に持ち上げます

4.リボン結びされているひもを結びなおします

袴のひもがほどけたとき

ひも

1.正面から見て左側の位置で1回結びます

一巻き目のひもの下をくぐらせてから結ぶと、外れにくくなります

2.下のひも(くぐらせなかった方のひも)の輪を作ります

3.くぐらせた方のひもを、輪を作ったひもにかけてリボン結びします

4.長い方のタレを結び目の後ろ(体側)から通し、上から出して結び目を隠します

5.最後に形を整えます

おわりに

いかがでしたか?式を彩る袴姿を美しく保つために、着崩れを防ぐ方法と、対処法をお伝えしました。ロングスカートのように気楽に着られる袴ですが、何気ない振る舞いが着崩れにつながってしまうこともあります。着崩れしない所作をしっかりと頭に入れて、一生に一度の記念日を素敵な思い出にしてくださいね♪