着物に香水はNG?

皆さんは振袖や訪問着などの着物を着る際に香水を付けますか? 髪型やメイクと同様に特別な日なら気合を入れて香りまでこだわりたいですよね。
しかし、着物を着る際の香水には注意が必要です。
シミ・変色の原因に!
デリケートな絹で作られている着物は、洋服の際と同様に手首や首周りにスプレーしてしまうと着物にシミや変色を作る原因となってしまいます。 まして、着物に直接かけるのはもってのほかです。
また、スプレータイプの香水は広がるため着物に香りがしみつきやすく、落ちなくなってしまう場合があります。
正絹の着物や帯はなかなか洗えない分、一度香りがついてしまうと落とすのは難しいです。 着物をレンタルされる方は特にリスクが高いといえますね。
華やかな香りがふさわしくない場合も

着物を着てのお茶会や食事会の場合には香水のつけすぎには十分注意しましょう。 和の繊細な香りや味を楽しむ場であるため、ほのかに香る程度にとどめるようにします。
また、結婚式などのフォーマルな場に着物を着ていく際にも、香りが他の方の迷惑にならないよう注意が必要です。
スプレータイプの香水は調節が難しく、つけすぎてしまう場合があります。
着物には練り香水がおすすめ

着物にダメージを与えず香りを楽しみたい…そんな時に便利なのが練り香水です。
練り香水とはオイルやワックスに香料を練りこんだ固形の香水のことで、ソリッドパフュームともいいます。
練り香水にはこんなおすすめポイントがあるんです。
肌に直接つけても大丈夫
液体タイプの香水は、アルコールに香料を溶かしてあるものです。そのため肌が弱い方やアルコールアレルギーの方にとっては肌に直接つけるのは抵抗がありますよね。
一方で、練り香水は蜜蝋やホホバオイルといった肌に優しい成分で作られているため、肌に刺激を与えることなく香りを楽しむことができます。
ワックス状の香水を肌に直接すりこむようにつけることになるため、着物についてしまう心配もありません。
つけすぎの心配がないやさしい香り
練り香水は本来の香りが優しく、ほのかに香る程度です。
量の調節が簡単で、つけすぎることはまずないため、香水がきつすぎることでおこる「スメハラ」の心配もありません。
揮発性の強いアルコールを用いたスプレータイプの香水と比べて、揮発性の低いオイルやワックスを用いた練り香水は穏やかな香りが長持ちするのです。
ふんわりと漂う香りは、着物の上品さにぴったりです。
持ち歩きにも便利
比較的香りが長持ちする練り香水ですが、やはり時間の経過とともに香りは弱まってきます。
香りをつけなおしたい…そんなときにも練り香水であれば、こぼれる心配もなく、比較的軽いため持ち歩きに便利です。
特に、スティックタイプの練り香水は持ち歩きには最適です。
持ち歩いておけば、香りがふさわしくない食事会が終わったあとのお直しの際につける、なんてこともできますよ。
練り香水のつかい方

スプレータイプの香水は手首につけるのが一般的ですが、練り香水も手首や首、うなじ、耳の後ろなどの体温の高いところにつけるのがおすすめです。
足元につけるのも、足元からやさしく香りが漂うため、女性らしさを演出できるでしょう。
(しかし、このときに直射日光に当たらない箇所を選びましょう。香水をつけた箇所を直射日光にあてるとシミや赤みの原因となってしまします。)
また、練り香水ならではの使い方があるんです。
1.髪につける指先でかるく練り香水をとり、毛先につければ、髪が揺れるたびにふんわりとした香りが広がります。しかも毛先の保湿にもなります。
2.ハンドクリームと合わせる天然成分でつくられた練り香水なら肌荒れや乾燥が気になる部分の保湿に使えます。 練り香水とハンドクリームを合わせてハンドマッサージをすれば、リラックス効果も。
3.部屋の香り付けとしてつかう練り香水の蓋をあけて部屋においておけば、いい香りが漂うだけではなく、見た目もおしゃれです。引き出しに入れておくのもいいですね。
4.混ぜて使う練り香水同士をまぜて世界で一つだけのお気に入りの香りを作ってみてはいかがでしょうか。また、ボディクリームに混ぜて使えばリラックス効果もあります。
着物にぴったりな練り香水、ぜひ一度試してみては?