ウール着物の特徴

羊毛

ウールとは羊毛のことです。洋服だとセーターやニットによく使われていますよね。
そんなウール素材で仕立てられている着物を「ウール着物」と呼んでいます。
毛織物のため保温性に優れており、蒸れることなく湿度を適度に調節してくれます。
冬をメインに秋から春までの寒いシーズンに最適な素材です。

しかし、手触りは若干のごわつきがあり、特にウール100%だとチクチクとした肌触りになります。また、ウールには虫が付きやすく、虫食いの穴があくことがあります。

そのため、現在のウール着物は絹糸を織り交ぜた「シルクウール」が多く作られています。
シルクウールは絹の特徴である、しなやかさ・肌触りの良さがプラスされており、さらにウールには無い光沢感があります。
絹には虫食いがありませんので小穴防止の役割にもなります。

正絹と比べると、ウール、シルクウールはカジュアルな初心者向けの着物と言えるでしょう。その一つは、お手頃な値段で購入することができる点です。
価格の幅はもちろんありますが、正絹の着物が10万円ほどだとすると、ウール着物は2~3万円ほどで購入することができます。
また、ウール着物はしわになりにくく動きやすいです。自宅の洗濯機で気軽に洗濯ができるので、例え汚してしまったとしても簡単にお手入れができるでしょう。

色合い・柄としては、ウール着物は落ち着いた色合い、格子や縞柄、市松といったシンプルな柄の割合が多いです。そのシンプルさから様々なシーンでの汎用性が高いことも人気のひとつ。
本来、冬の着物であれば防寒対策として裏地をつけて袷として仕立てることが多いですが、ウールは厚手の生地なので裏地を付けずに単衣として仕立てます。
結果として、高くなりがちな冬用着物でもお求めやすい価格で購入できるのです。

ウール着物の着用シーン

ウール着物はカジュアルな普段着としての着物ですので、着用シーンには注意しましょう。結婚式や入学式、卒業式などのフォーマルな場では着用できません。

日常生活~近所への買い物・気軽なランチなど、日常生活の延長上に利用します。シルクウールであればやや光沢があるため、おしゃれな外出着としての利用も可能です。

ウール着物の着こなし

着物を着た女性

ウール着物は下に長襦袢を着用します。
ポリエステルなどの化繊の長襦袢の場合は静電気がおきやすいので、モスや正絹の素材にするほうがおすすめです。
細かな色の指定などはありませんので、好きなコーディネートを楽しみましょう。

帯は名古屋帯なら上品に、半幅帯なら軽やかに装うことができます。

カジュアルな普段着としての着物なので、染め帯や織り帯、色柄は好みで自由に選べます。ですが金糸、銀糸、箔が施されている帯は礼装感が増してしまい、ちぐはぐな印象になりますので、控えめなものが良いでしょう。

また、寒い季節に着ることが多いウール着物は羽織物とも合わせることが多いです。

ウールが使われているポンチョやコートだとウール着物と合わせても静電気も起きにくいためコーデがしやすく重宝します。

ウール着物のお手入れ方法

ウール着物はセーターと同じようにおしゃれ着洗いで洗濯することができます。
その際に傷みを軽減できるようネットに入れましょう。洗剤もおしゃれ着洗い用にします。
また、お湯ではなく水洗いだと繊維の縮みを抑えられ、弱くなるのを防ぐことができます。
脱水も生地が傷む原因になるので、1分以内で終わらせましょう。

正絹が混ざっているシルクウールは自宅洗いが難しいものもあるので、クリーニングにだした方が良いでしょう。

箪笥に収納する時はカビにならないように湿気をしっかりとり、防虫剤を上にのせて保管しましょう。ウールには虫が付きやすく、虫食いには特に注意が必要です。

現在、ウール着物は着物初心者の若い方を始めとし、幅広い層の着物愛好家に親しまれています。まだウール着物を持っていらっしゃらない方は、今年の冬に試してみてはいかがでしょうか。