小千谷縮の歴史

冬景色

小千谷縮(おぢやちぢみ)とは、新潟県が産地の麻100%の織物です。
新潟県は、1200年も前から織物の産地として知られています。
この小千谷縮は江戸時代中期に生まれました。それまでは越後上布という表面のなめらかな織物が主流でしたが、布を縮ませて表面にうねりを作る方法、いわゆる縮(ちぢみ)の製法が考え出され、これが大人気となりました。「湯もみ」というお湯の中で丹念に布を揉み込んでいく作業によってこのうねりが形成されるのです。
その後、小千谷縮は国の重要無形文化財に指定されます。
また、2009年にはユネスコ世界無形文化遺産となるのです。

その小千谷縮の生産工程で「雪晒し」という工程があるのを知っていますか?
雪の上に広げることで、雪と紫外線の作用から漂白の効果があります。
新品の着物にはもちろん、汗シミや汚れがついてしまった着物もこの雪晒しをすることで綺麗になります。

小千谷縮の特徴

小千谷縮は着物初心者さんから上級者さんまで幅広く支持を集めています。
麻は吸水性、放湿性に優れているので夏場にはもってこいの素材です。
その麻の特徴に加えて、小千谷縮には表面にでこぼこのうねりがあるので、一層肌触りがさらさらです。
これが夏の着物として人気の理由なのです。

しかも、お手入れは水洗いOK。真夏の着物は汗をかくので、自宅でざぶざぶ洗えるのは嬉しいですよね!
ひとつ注意点としては、麻の繊維は固いためにしわがつきやすくなっています。
洗いすぎや脱水のしすぎは、その摩擦で毛羽立ちや色落ちが生じる場合があるので気をつけましょう。

初心者さんにも人気と言いつつ、小千谷縮のお値段は少しお高め。
なんといっても重要無形文化財に指定されるほどの繊細な手作業を必要とする着物ですから値段が高くなってしまうのも仕方がないですよね。

一方で、化学染料や機械をつかった小千谷縮は比較的安価で4~6万円ほどで手に入ります。
一枚くらい小千谷縮がほしい!という方は是非このあたりから試してみてはいかがでしょうか。

小千谷縮はいつ着れるの?

風鈴

小千谷縮は夏にぴったりとお伝えしましたが、何月頃まで着ることができるのでしょうか?
明確な決まりがあるわけではありませんが、単衣の季節と薄物の季節であれば違和感はないでしょう。つまり6~9月頃に当たります。
単衣の季節(6,9月)と薄物の季節(7,8月)で合わせる帯や小物を変えることで季節感を出すことができます。

小千谷縮を着るときに注意すること

しわに注意

小千谷縮に限らず麻の着物はしわになりやすいです。そのため長時間座りっぱなしの場面での着用はしわになってしまうことも。お稽古やお茶会よりは街歩きなどに向いています。
少しのしわでも気になってしまう方はボトルスプレーを持ち歩くとよいでしょう。

透け感をチェック

涼しげな透け感のある素材ですから、前から見たときだけではなく、後姿の透け感にも注意しましょう。長襦袢や下着が透けていないかチェックしてから出かけましょう。

小物にこだわる

せっかく通気性のよい小千谷縮を着るのであれば、中に着る長襦袢も麻のものに揃えると一層涼しく着ることができます。また、帯板や伊達締めもメッシュのものなど通気性のよいものを選びましょう。

いつもより裾つぼまりに着付ける

麻は絹などと比べて張りのある素材になります。その分、身体に沿いにくく、何となく太って見えがちに。裾よけ、長襦袢、着物はすべていつもより裾つぼまりに着つけ、身体に添わせるようにします。


重要文化財でもある小千谷縮、夏の暑い季節にはぴったりです。
今年の夏に取り入れてみてはいかがでしょうか。